TRIMTEXサポートアスリートの尾崎弘和選手が11月に中国へ遠征、オリエンテーリングのワールドカップへ参戦してきました。その報告です。

皆様
尾崎です。
スイスのワールドカップから一か月が過ぎ、国際レースの緊張感を保ったまま、中国のワールドカップに出場してきました。
中国のワールドカップは、ミドル、スプリント、スプリントリレーで構成されていました。
今回は、2019年の国際レースシーズンの集大成として、結果を意識して臨んだレースでした。今まで、6年以上日本代表として国際大会に出続けていましたが、自分の結果になかなか向上を見つけることができず、目標を失っている時期が続いていました。そこで何とか今年、来年で自分の成績に大きな進歩を出したいと思い、スプリントに集中して取り組むことに決め、春から取り組んできました。2020年に向けた取り組みの中間点として、中国ワールドカップは非常に大きな意味を持っていました。

結果は、
ミドル73位(+14.27)
スプリントリレー16位
スプリント51位(+1.54)
でした。
今回の結果は、世界選手権まであと9か月近く残した中で十分評価できるものだったと思っています。
ミドルは、日本の公園のような場所で行われました。非常に藪が濃く、道が発達した場所でした。かなり気温が高く、タフなレースになりましたが、夏のトレーニングの成果もあり、よく走ることができました。トップとの差はある程度開いてしまいましたが、ここ一年の国際レースの中で一番うまくレースをまとめることができました。
スプリントリレーは、課題が残るレースでした。
1走の稲毛選手が非常にいい走りをして2走の私につないでくれました。しかし、私の走力、技術レベルは世界のトップ選手と競り合うレベルにありませんでした。
全力は尽くしましたが、トップとの差を2分近く広げてしまうレースでした。ただ、ここでその差を知れたのは非常に大きいです。特に階段や不整地などの路面の違いは私の大きな弱点でした。それらの顕著な弱点を改善しつつ、さらに走りの質を上げることができれば、先頭集団で帰ることも可能です。今まで見えてこなかった、世界の選手との差を埋める道筋が見えた初めての経験だったので、とても有意義でした。

最後のスプリントは満足のいく結果でした。
始めのレッグは、非常に難しく細かいミスを重ねてしまいました。やはり基本技術に多少の不安を残した状態だったので、その弱さが出てしまいました。
しかし、途中で中国選手に追いつかれた後は、うまくその選手を利用することができました。体力的な余裕はあったので、冷静に動きを見ながら、自分のナビゲーションも行えたのは成長だと思います。
結果はワールドカップで初めてトップ比112%のレースでした。トップ比115%切りは、自分の一つの目標でした。世界選手権、国際大会の決勝でこのトップ比で走った選手は、今のスプリントの形が定着した過去10年でいません。他の選手の力を借りたにせよ、その結果が出たのは純粋にうれしいです。
自分の目指すところである、世界の選手との闘いまで到達すべく、これからも継続してトレーニングしていきます。再来週に全日本スプリントを走ったのちは、また冬の鍛錬期に入ります。
引き続き注目していただけると幸いです。